【逆に】この教室の悪いところ

 たくさんの生徒さんが通うこの教室ですが、逆に悪いところ・デメリット・オススメできない人も書いておきましょうか。

できる・できないがハッキリしすぎる

 細かいレッスンのおかげで上手くなることがこの教室の最大の魅力ですが、細かいレッスンのせいで「できない」ことがハッキリしてしまって自信を無くす生徒さんもいます。「現段階でコレができなければ基本のコレをやってみましょう」と徐々に問題を整理しながら細かくレッスンしていくと、自分の根本的な能力が嫌でも見えてきます。運動神経が働かない・理論的な思考に時間がかかる・作曲の手順を教わってもメロディーが浮かんでこない、など。それを受け入れることができないと、辛そうにする生徒さんが時々見られます。「暇つぶし」で来ている生徒さんは笑ってごまかして終わりですけど笑、「上達すること」が目的だと以上のことが見られます。普通はもうちょっと曖昧に終わって、自分に対する自身の評価も「まだ分からないから頑張ってみる」ということがあるんでしょうけど、答えが出るのが早いと楽しめない部分もでてきます。だから音楽的な成長よりも「音楽を通した自分自身の成長に重きを置きたい」人は、僕に教わる必要はないです。それは音楽トレーナーじゃなくて音楽療法士さんやカウンセラーさんがやる仕事です。僕のところでは「音楽的成長によって自分自身が高まっていく」順番です。

自主性が問われる

 僕は個人主義なので、生徒さん自身のキャラクターや音楽の趣味などについてこちらから制限することはありません。僕は「受け入れている」んじゃなくて「受け流してる」だけなんですけどね笑。これが発表会で「生徒さん個人の『人となり』が出ていて楽しそうだ」と言われる理由なんでしょうけども、「こうして欲しい・何して欲しい」などと、こちらから思うことは基本的にありません。「どうしたいんですか?」と何かに付けて確認します。他の科目に挑戦することや、選曲、提示した表現の選択、練習をこまめにするかどうか、などは基本的に生徒さん次第です。積極的に迷っているならもちろん相談には乗りますが、「何でも他人に求められないと行動できない」人は向いていないでしょう。

生徒さん自身の素が出すぎる

 大人は自己責任なのでいいですが、特にお子さんの成長面に関してです。僕の雰囲気もあって僕との関係自体に緊張感が無くなって「工藤先生は怒らないからいいや」と練習が捗らないことがあります。「怒られるから練習する」という状態は望ましいものでありません。本当に才能があるならば「音楽の類は練習だと思わずに自分から勝手に練習するもの」です。趣味として適度な温度感で続けるならば、負担をかけずに続けさせたいところですが、それならば逆にそこに適度な強制力もあってもいいでしょう。生活の日課の一つとして、歯磨きをする・自分の部屋は片づける・ピアノを10分練習する、その強制力がこの教室は薄くなりがちです。練習してこない→先週の状態に戻っている→「〇〇君が上手にならなくても先生は何も困らないから、自分が上手になりたければ練習しておいでね」と言うように、子どもも「自主性が問われる」のがこの教室です。ですのでその若干の強制力のために「宿題が必要ならば適度な量を課します」という立場をとっています。

アスペルガーの方は上達させることが難しい

 発達障害のうちアスペルガー症候群の方(もしくはその一般的な特徴が出ている方)は、今までに何人かいらっしゃいましたが、少なくとも僕の技量では上達させることが難しいです。音楽の情報は曖昧なもので溢れています。言語化が得意な僕が「この音はこうです」と言葉で説明しても、音に対する感覚を自分で可視イメージ化・言語化できない以上は、そこがリンクしないのだと思います。アスペルガーの方が上達するために何か効果的な方法があるかもしれませんが、少なくとも僕には対応できる技量が現段階ではありません。目的が「上達」ではなく「楽しむため」なのであれば、ウチでも楽しめると思いますよ:)

お土産は禁止・かまってこちゃんは放置

 お土産や贈答品の受け取りはお断りしています。理由は「返すのが面倒だから」です。それを理解したうえで、どうしても渡したいものがあれば勝手に置いて行ってください笑。普段からモノのやりとりが人間関係を作る材料になっている方はギョッとするかも知れません。
 そしてかまってこちゃん笑。気を引くために何かを引き合いに出して探りを入れてきたり、「教室やめようかな…」と言ってみたりする人は後で自身が惨めになる思いをすることになると思いますのでオススメしません。個人主義ですので「嫌なら義務教育じゃないので無理して来なくていいんですよ、お好きにしてください」としか返しませんので悪しからず。
 僕は音楽に一生懸命な生徒さんには優しいけど、余計なことをしようとした生徒さんはいつの間にか神隠しに遭いますので笑、お気を付けください。今は音楽に一生懸命な生徒さんしかいないので……(いや、暇つぶしの生徒さん、1コマお話し相手だけする生徒さん、一緒にお散歩しにいく生徒さんもいますけど笑)、幸せです。

どこが適度な距離感?

 発表会で積極的に他の生徒さんとコラボをするアクティブな生徒さんもいれば、教室で僕としか会わない静かな生徒さんもいます。色々な距離感の生徒さんがいて、その根本は僕の個人主義の上に成り立っているんでしょう。懇親会とかもありますから、積極的に関わりたい人はそういったタイミングで集まってパリピすればいいし、そうじゃない人は家でネクラすればいいし。僕はどっちの気質も持ってますので合わせますし。でもトータル類友でパッと見は明るいけど中身は繊細な人が多いですかね。「みんながそうしてるからこうする」という流れがこの教室には全くと言っていいほど無いので、自分が好きな選択肢を選べばいいんです。教室は始めた当初よりどんどん多様化が進んでいます。何かに付けて選択肢が多い教室です。
 だから一見、個人主義って冷たく見えるけど、実は他人に対する優しさの側面もあると思うのです。この距離感を迷ったり困ったり、もうちょっと言うと粘着質だったり依存体質な人はこの教室には向いていないと言えます。「あの生徒さんがどうだこうだ」言う人とか、かまってこちゃんは工藤による神隠しを受ける可能性が高いのでね。

 以上も参考にしてみてください:)